オンライン講義での遠隔文字情報保障の方法(ZoomとcaptiOnlineの事例)

新型コロナウィルスの影響により各地の大学でオンライン講義が急増しそうです。
障害学生にとっては、オンラインになることで「参加しやすくなる」こともあれば、「参加しにくくなる」ことも考えられます。
ゆにでは聴覚障害学生向けにオンライン講義と文字情報保障を併用する方法をテストしてみました。
その結果をふまえて、簡単にその方法と注意点を解説してみます。

ここではZoom(オンライン講義・会議システム)で行われる授業とcaptiOnline(遠隔文字情報保障システム)の2つを用いて授業の文字情報保障を行う方法を解説します。
おそらく別のシステム同士の組み合わせでも基本的な考え方は同じようになると思います。

準備するもの(例)

  • 講師
    • PC(配信用)
    • (以下、あれば)
    • マイク
    • WEBカメラ
  • 情報保障者
    • PC(入力・講義参加用)
  • 受講者(聴覚障害者)
    • PC(受講用)
    • スマートフォン(情報保障表示用)
  • ※PCもしくはAndroid(7.0以降)では受講と文字情報保障表示を1つの端末で同時に行うことも可能です。
    iPhoneの場合は画面分割ができないため、もう一台端末を用意する必要があります。

ネットワークとブラウザ(Google Chrome)とZoom(あるいはTeamsなどのクライアントアプリ)のクライアントはそれぞれの端末について事前に準備してください。

パターン1:主催者が字幕を配信

captiOnlineの閲覧画面に字幕が表示されているサンプル

情報保障字幕表示画面の例

講師側でスライドなどがない場合に情報保障字幕の画面のみを参加者全員に共有する方法

主催者

  1. Zoomで新規ミーティングを開始して、情報保障者全員を受講者と同じようにミーティングに招待。
  2. 主催者側の端末で、Chrome上のcaptiOnlineとZoomの両方を起動。
  3. 主催者側の端末でcaptiOnlineの閲覧ページを開き、Chromeを最大化しておく
  4. Zoomの「画面の共有」をクリックし、「view – captiOnline(beta)」を選択。
  5. ミーティングを実施。

利用者

  1. 通常の手順でミーティングに参加。
  2. 講師の画面共有が情報保障字幕として配信される

情報保障者

  1. 主催者から招待されたZoomミーティングに参加する
  2. カメラ・マイクはオフにしておく
  3. Chrome上でcaptiOnlineの入力者ページを開く
  4. Zoomは最小化しておいてもOK
  5. 授業が始まったら情報保障を開始する

パターン2:利用者がミーティング映像と字幕を1台の端末上で並べて表示

講師がスライドなど資料画像も送りたい場合

主催者側

  1. Zoomで新規ミーティングを開始して、情報保障者全員を受講者と同じようにミーティングに招待。
  2. 通常の手順でミーティングを実施。

利用者

  • Android(7.0以降)の場合
    1. ZoomとCaptiOnlineの両方を起動。
    2. ZoomとCaptiOnlineの両方が見えるように画面表示を調整。(Zoomを起動してからタスク画面から「画面分割」などをタップ。その後でChromeを起動しcaptiOnlineを表示する)
    3. Zoomで、①画面共有時に自動でフルスクリーン表示しないように、②参加社が画面共有した際に自動でウィンドウを最大化しないように設定。
    4. ミーティングに参加。

    Androidで講義資料(Zoom)と字幕(Chrome・captiOnline)を同時表示する例

    Androidで講義資料(Zoom)と字幕(Chrome・captiOnline)を同時表示する例

  • Windowsの場合
    1. ZoomとCaptiOnlineの両方を起動。
    2. ZoomとCaptiOnlineの両方が見えるように画面表示を調整。
    3. Zoomの設定画面から、①画面共有時に自動でフルスクリーン表示しないように、②参加者が画面共有した際に自動でウィンドウを最大化しないように、下の2箇所のチェックを外す。
      Zoomの設定画面
    4. ミーティングに参加。
  • 情報保障表示端末とZoom参加端末を別途用意する場合
    1. WindowsでZoomを起動。
    2. iPhoneなどでcaptiOnlineの閲覧ページを表示
    3. ZoomとCaptiOnlineの両方が見えるように機器の配置を調整。
    4. ミーティングに参加。

情報保障者

入力用captiOnline・ChromeとZoomを1つの画面に配置した入力者用画面の例(Windows)

入力用captiOnline・ChromeとZoomを1つの画面に配置した入力者用画面の例(Windows)

    1. 主催者から招待されたZoomミーティングに参加する
    2. カメラ・マイクはオフにしておく
    3. Chrome上でcaptiOnlineの入力者ページを開く
    4. [Windowsキー+カーソルキー左右] 等でcaptiOnlineとZoomの画面を左右に配置
    5. 授業が始まったら共有資料を参照しながら情報保障を開始する
    6. Zoom参加をタブレット等、入力をPC等に振り分けて行うことも可能

全体的な注意事項:

どの立場で関わる場合でも、2つのシステムを同時に使うことへの慣れが必要

主催側

  • 複数の発言者がいる場合「話者は発話する前に名乗る」ルールを徹底(対面時に比べて誰が話しているのかが分かりにくい)
  • 画面共有時には想定外の情報が漏れないように注意が必要

利用者

  • iPhoneではZoomと情報保障字幕の同時表示はできない(マルチタスク機能未対応のため)
  • トラブル時に対応できる人が近くにいないため、別の方法で連絡を取る必要がある

情報保障者

  • 2つの通信・処理を同時に行うため、ある程度のPCスペック・通信帯域が必要

その他の懸念

  • 外部の通訳者や受講登録者以外の学生がサポーターになる場合に、オンライン講義へのアクセス権を割り振る必要がある
  • ネットワーク経路や使用システムが多くなる分トラブルの可能性も増える
  • 慣れるまでは事前テストをしてみるなどして各参加者が操作に慣れる必要がある
  • Zoom自体にも「Closed Caption」という機能があり配信映像上に1行の字幕を入力・表示できるが、日本語での情報保障用途に使うには力不足の印象。現時点では専用システムを併用したほうが使い勝手が良い
    • ex.1行のみしか表示できない
    • 連系入力には非対応
    • 「Closed Caption」機能の日本語訳が「近接性」となっており設定項目がわかりにくい

その他ご相談

ゆにでは小学校から大学・企業等への遠隔情報保障の経験から、
オンラインで行われる授業に関するアクセシビリティについても相談をお受けしています。
オンライン講義でのアクセシビリティ・情報保障についてお困り事があればいつでもお問い合わせください。
お問い合わせページ

参考リンク

立命館大学生存学研究所主催 オンラインセミナー「新型コロナウイルス感染症と生存学」
オンラインセミナーにcaptiOnlineで字幕を付与した実例(リンク先に話者と文字通訳と手話通訳と資料を同時に表示する画像あり)
captiOnline(ウェブを活用した聴覚障害者のための情報保障実験サイト)
筑波技術大学 若月大輔先生によるウェブベースの情報保障システム
Zoomミーティング
Zoom Video Communicationsによるオンライン会議・講義システム
オンライン講義の通信量
大向一輝氏(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)によるZoom等オンライン授業の通信量の計測

聴覚障害学生・高校生エンパワメント研修会 ―合理的配慮と情報保障について知ろう!―のお知らせ

聴覚障害のある高校生、大学生のみなさん、「合理的配慮」って知っていますか?合理的配慮は、聴覚障害のあるあなたが、他の聞こえる学生と同じスタートラインに立つための、あなたの希望にフィットした、さまざまな支援のことです。
「合理的配慮ってよくわからないし、難しそう・・・」「私は支援を受けていいのかな?」「自分にとってどんな情報保障が良いのかわからない・・・」
そんなみなさんに、一日で「合理的配慮ってなに?情報保障ってなに?」がわかる研修会をご用意しました。教えてくれるのは、同じ聴覚障害のある大学の教員と職員、そして日頃から支援に携わるスタッフです。
 エンパワメントとは、自分の力が最大限発揮できるように、必要な力をつけること。
 研修会に参加して、一歩前に進んでみませんか?

日時

2020年2月9日(日)10:00~16:30

場所

京都市生涯学習総合センター(京都アスニー) 5階 第7研修室
京都市中京区聚楽廻松下町9-2
JR円町駅 徒歩20分/京都市バス 丸太町七本松下車すぐ

参加対象者及び定員

主に関西地区の聴覚障害のある高校生・専門学校生・短大生・大学生
10名(先着順)

参加費

無料

プログラム(予定)

10:00 開会、挨拶等
10:15 第1部:「聴覚障害学生にとっての合理的配慮って?」(仮)
 ・講師:甲斐更紗氏(群馬大学)、太田琢磨氏(愛媛大学)
 ・『聴覚障害学生サポートブック―18歳から学ぶ合理的配慮―』(PEPNet-Japan発行)をベースに、聴覚障害学生にとって大切な「合理的配慮」の考え方の基礎を学ぼう。※冊子は当日プレゼントします
12:15 昼休憩
13:15 第2部:体験「自分に合った情報保障手段を見つけよう!」
 ・講師: 窪崎泰紀、安田真之(特定非営利活動法人ゆに)、甲斐更紗氏(群馬大学)、太田琢磨氏(愛媛大学)
 ・手書きノートテイク、パソコンノートテイク、自動音声認識、手話通訳を見比べて、自分にはどんな支援が必要かを考えよう。
16:30 終了

参加申込

このページ下部のフォームよりお申し込みください。

申込締切

2020年2月2日(日)
※定員に達し次第締め切ります。

問い合わせ先

特定非営利活動法人ゆに 事務局(担当:窪崎、安田)
〒603-8354 京都市北区等持院西町60-10
Email:info@unikyoto.com
TEL: 075-468-1633
FAX: 075-468-1666

主催団体

特定非営利活動法人ゆに

ゆにでは、どの大学でも、障害学生が学びたいことを学べるようにすることを目指して、「障害学生支援事業」を行っています。障害のある学生ご本人はもちろん、障害学生の支援にかかわる学生や教職員の皆様のサポートも行っています。
ゆには、PEPNet-Japan正会員機関です。
ホームページ
http://www.unikyoto.com/

日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)

全国の大学などで学ぶ聴覚障害学生の学修環境向上を目的に、相談への対応、教材の開発、事例の構築・蓄積、シンポジウムの開催等を行う、大学・機関同士のネットワークです。
事務局は、聴覚障害者・視覚障害者のための我が国唯一の国立大学、筑波技術大学が担っています。
本研修会は、PEPNet-Japanリソース活用事業の一環で実施します。
ホームページ
PEPNet-Japan
http://www.pepnet-j.org/ 

国立大学法人 筑波技術大学 
https://www.tsukuba-tech.ac.jp/

参加申込フォーム

    以下に必要事項を入力し「送信」ボタンを押してください。
    ※申込はご本人によるものを基本とします。保護者との相談が必要な場合は、相談しながらご本人が入力するようにしてください。

    お名前(必須)

    フリガナ(必須)

    自宅住所(市区町村まで、必須)

    例:「京都市北区」、「京都府亀岡市」

    メールアドレス(必須)

    ※受付確認等のメールは「unikyoto.com」ドメインから送信されます。特に携帯メールアドレスをご利用の方は、申込前に今一度メールの受信設定(迷惑メール設定、ドメイン指定受信等)の確認をお願いします。

    FAX番号(任意)

    区分(必須)
    高校生専門学校生短大生大学生

    所属(必須)

    ※高校生の方は、学校名・年次をご記入ください
    ※大学生・専門学校生・短大生の方は、大学名・専攻・年次をご記入ください

    ご自身の聴覚障害の有無(必須)
    ありなし

    希望する情報保障手段(聴覚障害ありの場合は必須)
    ※複数選択可
    手話通訳パソコン文字通訳その他(補聴援助システムなど。具体的な配慮については、次の入力欄に記入してください)

    その他の配慮事項(任意)

    具体的に希望する補聴援助システムがある場合や、手話通訳・文字通訳以外で必要な配慮がある場合は、こちらに記入してください。

    研修会に申し込んだ理由(必須)

    送信後、入力内容の確認画面は表示されません。

    学生の長期休暇におすすめ!ヘルパー資格取得、PCテイク

    学生の長期休暇におすすめ!ヘルパー資格取得、PCテイク

    冬休みが近づいてきました。
    学生の皆さん、冬休みや、その先の春休みの予定はもう決まっていますか?
    特に2月~3月、学生さんのなかには、春期休暇で比較的自由な時間がたくさんあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
    帰省、旅行、バイト、車校等等、早め早めに計画し、準備をされている方も少なくないと思います。
    社会人になると、長い休みをまとめて取れないことが多いので、ぜひ学生のうちに、長期休暇を生かしていろんな経験をしてください。

    キャリアアップにもおすすめ、2つのヘルパー養成研修

    長期休暇には、新しいことをはじめたり、資格取得やキャリアアップにチャレンジしたりするのもおすすめです。
    ゆにでは、2020年2月~3月に、京都市内で、障害者の生活を支援するヘルパーを養成する研修を2つ予定しています(クリックすると詳細をご覧になれます)。

    いずれも、重度訪問介護や同行援護を行っている事業所でヘルパーとして働くための資格を取得できる研修で、受講料の学生割引があります。
    さらに、実際にヘルパーとしてアルバイトで働いてみたいという方は、ゆにの登録ヘルパーに応募していただくことも可能です(詳細は採用情報をご覧ください)。
    学生の時期に障害者の生活やその支援の基礎について学んでおくことは、福祉分野での就職を目指す方はもちろんのこと、「多様性」や「共生」といったことが注目される今日では、どの分野で働くにしても確実にプラスになります。
    現在福祉系学部で学んでいる方も、これまで障害者と関わったことのない方も歓迎です。
    これまでの受講生のなかには、高齢者施設への就職を目指していて、今後関わるであろう高齢者のなかに障害者もいる可能性があるので、障害者支援についても学んでおこうと受講された方、福祉系ではない分野での就職が決まっていて、今後仕事で関わる人のなかに障害者もいるかもしれないので学生のうちに学んでおこうと受講された方もいらっしゃいます。
    皆さんの春休みのチャレンジの一つとして、ぜひ受講してください。

    何か新しいことをはじめたい方にもおすすめ、PCテイク

    また、ゆにでは、聴覚障害者の「耳の代わり」となって、学校の授業等の音声情報をパソコンに入力して文字で通訳する「PCテイク」のスタッフ(情報保障スタッフ、アルバイト)も募集しています。
    PCテイクは、多くのスタッフが「未経験」からスタートしていますので、新しいことにチャレンジしたいという方にもおすすめの活動です。
    インターネットを介して活動できるため、学業や他のお仕事の合間に自宅等で活動することが可能です。
    一定のタイピングスキル(1分間に150文字以上の入力)がある方であれば、必要な知識や技術はスタッフが一からしっかりとお伝えします。
    情報保障スタッフは随時募集しています。
    面接や研修の日程は、ご都合にあわせて個別に調整します。
    関心のある方は、採用情報をご覧のうえ、ぜひご応募ください。

    ホームページやSNSでゆにの最新情報をチェック!

    ゆにでは他にも、交流会等のイベントを不定期に実施しています。
    ホームページやFacebookTwitter等で随時ご案内しますので、ぜひご参加ください。

    遠隔情報保障における雑音低減について

    遠隔情報保障における音質の課題

    以下の記事はある程度技術的な内容を含みます。
    PCのオーディオ周りをある程度理解した人向けの記事です。

    様々な事情により情報保障者が現地に入れない場合に遠隔情報保障を行うことが多くなりつつあります。
    そこで課題になるのが通訳対象の音声(例えば講師の声)に混じって届く雑音です。講師の声以外でも音声情報として聞き取れれば通訳するべきかとは思いますが、音声情報としては聞き取れないただの雑音として届く音も多くあります。(周囲の人の私語や空調機の音など)現地で生の音声を聞いていると雑音はそれほど気になりませんが、通信を通して聞こえる雑音は場面によっては大きな妨げになります。
    あまりに雑音が多いと本来情報保障すべき音声が聞き取れなくなってしまい、情報保障の質にも影響してきます。
    本来は雑音そのものを減らすことを考えるのが第一ですが、(私語を注意してもらうとか、空調機から離れた場所にマイクを設置するとか)それらができない場合でも、情報保障者側で雑音を軽減できないかを考えてみます。

    雑音を低減するには

    Wikipediaによれば人の話し声の高さはだいたい500Hzから1000Hzに収まるそうなので、それ以外の周波数の音を低減することで雑音の音量を下げ、話し声だけを聴くことができそうです。
    そのために使えそうなソフトがVoicemeeter Bananaです。仮想の再生デバイスとして動作し、通常スピーカーから流れる音をVoicemeeter Bananaというミキサー・イコライザーを通してから出力することができます。
    PC内部の音声データの流れは以下のようになります。

    音声を出力するソフト(遠隔情報保障システム・ブラウザ等)
    →Voicemeeter Input(仮想再生デバイス)
    →Voicemeeter Banana(ミキサーソフト)
    →スピーカー/イヤホン(本来の再生デバイス)

    Voicemeeter Bananaのインストールと設定

    Voicemeeter Bananaのサイトからインストーラをダウンロードし、インストールします。
    インストールが完了するとミキサーソフトに加え、OSに仮想再生デバイスと仮想録音デバイスがインストールされます。
    OSの設定で既定の再生デバイスを「Voicemeeter Input」に設定します。「Input」とはミキサーから見ての「入力」なので逆向きに感じるかもしれませんが、このように設定します。(というかこのようにしか設定できません)
    既定の再生デバイスの設定はWindows10とWindows7ではかなり操作方法が変わってしまったので、以下のサイトを参考にしてみてください。

    Windows7の場合
    https://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=011990
    Windows10の場合
    https://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=018138

    再生デバイスを設定しただけではミキサーに入った音が出てこないので(ミキサーが動作してないので)、PCから音が鳴らなくなってしまいます。
    まずは先程インストールした「Voicemeeter Banana」を立ち上げます。
    右上に出力先を設定するパネルがあるので、「A1」をクリックして、出力先を通常使うスピーカー(元々既定の再生デバイスとして設定されていたもの)に設定します。
    同じデバイス名でもWDMとかMMEとかが頭についていることがありますが、使えればどちらでも実用上あまり問題はないかと思います。
    Voicemeeter Bananaの画面
    ちなみに、手元の環境ではWDMではうまく動作しませんでした。
    ここまでくれば通常通り遠隔情報保障の音声がスピーカーやイヤホンから聞こえてくるはずです。
    さらに、雑音を低減するためのイコライザーの設定を行います。
    先程「A1」を出力先に指定したので、右下の「MASTER SECTION」の一番左「A1」の列の「EQ」をクリックしてイコライザーを有効化します。(青文字になれば有効状態)
    今度は「EQ」を右クリックして、出てきたウィンドウでイコライザーの設定を行います。
    左から50、200、800、2000、8000、12000Hzと各音域のレベルを調整できます。
    右上がりや右下がりになっているボタンをクリックして聞こえやすいように調整します。
    最適な設定は状況や聞く人の好みにもよるかと思いますが、こちらの環境では50~800Hzをしぼり、2000Hzはそのまま、8000~12000Hzはしぼる、という山型の形状にするとある程度教室内のノイズを低減してくれるように感じます。
    設定の一例は以下の画像のようになります。
    イコライザー画面
    話者の声が高いか低いかでも聞き取りやすい設定は変わるので、聞きながら微調整してみてください。
    あとはイコライザー設定ウィンドウを閉じて、通常通り遠隔情報保障をするだけです。
    イコライザーがむしろ邪魔だと感じたら「EQ」をクリックして無効化する(灰色の文字にする)とイコライザーのかかっていない普通の音声が聞こえてくるはずです。

    注意事項

    PCの電源を切ってもOSは既定の再生デバイス設定を記録しているため、遠隔情報保障をする際には毎回忘れず「Voicemeeter Banana」を立ち上げることです。そうしないと自分のスピーカーやイヤホンから音が出ません。(音声を中継するミキサーが立ち上がっていないため)
    また、合わない、使わないという場合には既定の再生デバイスを通常のスピーカーに戻しておきましょう。
    戻し忘れて、Voicemeeter Bananaも立ち上げ忘れるとSkypeなど遠隔情報保障以外でも音声が届かない、聞こえないトラブルのもととなります。気をつけましょう。
    またイコライザーを設定したままPCで音楽を聴くと変に聞こえるかもしれません。
    音楽などを聴く際にはEQを切っておくかVoiceMeeterBananaを既定の再生デバイスから外し、通常のスピーカーを利用しましょう。

    6月7日(金)ノート・PCテイク練習会のお知らせ

    5月病シーズンも終わりがけの今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
    きちんと朝起きられていますか?

    ゆにでは、各大学等でノート・PCテイクの初級講座を受講された皆様向けに、より実践的な練習をできる練習会を開催いたします。

    講座を受けたはいいものの、まだ本番に出るのは不安…という方や、本番テイクに出てはいるけど、きちんと通訳出来ているか心配…という方、ぜひお越しください。
    もちろん、ベテランテイカーの皆様のご参加も大歓迎です。
    練習会は少人数で行います。
    不安な点など、なんでもご相談ください(^O^)

    日時

    6月7日(金) 18:00~20:00

    場所

    NPO法人ゆに事務所
    〒603-8354
    京都市北区等持院西町60-10

    交通アクセス

    嵐電 龍安寺・等持院駅下車 徒歩5分
    京都市バス 北野白梅町バス停下車 徒歩20分
    京都市バス 等持院南町バス停下車 徒歩10分

    参加対象者

    各大学等にて、PCテイカー養成講座を受講された方
    ※講座は受けたが実戦はまだor不慣れ…という初心者の方向けの講座になりますが、講座未受講の方でも参加可能です。
    ベテランでも改めて基本を押さえたいという人も歓迎!

    参加費

    無料

    参加申込

    締切済み

    主催

    特定非営利活動法人ゆに

    頸肩腕症候群について

    頸肩腕(けいけんわん)症候群とは

    PCテイクのつく授業が増えてきてテイカーさんの人数も増えています。
    聴覚障害学生の情報保障の環境は整いつつあります。
    情報保障の環境を整えるのと同時に情報保障者の健康管理についても考えないといけません。

    PCテイク・ノートテイクをする人に多いのが「頸肩腕症候群」です。
    頸肩腕症候群とは…、

    腕や肩、頸部の筋肉などに負担が集中すること、および手話通訳は同時通訳なので、高度の集中力と緊張状態を保ち続けなければならず、きわめて高度な頭脳の働きが要求されます。

    それらの原因により、手指や肩、頸部の筋肉や関節、腱等に痛みを生じ筋力が低下します。
    それだけではなく、全身の倦怠感や不眠、イライラなどの精神症状も伴います。

    手話通訳.com:頸肩腕症候群とはより

    上記引用の通り、「腕や肩の筋肉に負担がかかること」と、「同時通訳であること」は
    要約筆記・PCテイクであっても全く同じです。
    ですので、予防のためのポイントも似ています。

    大原則は「やりすぎないこと」、「異常をを少しでも感じたら休むこと」です。
    無理をして続けて悪化したら長期化してしまいます。

    また、入力作業時には快適に作業できる環境を整えることも重要です。
    ・冷房の直撃を避ける場所
    ・背もたれのある椅子
    ・適切な高さの机
    ・適度の画面の明るさ
    ・長時間の場合は適度な休憩
    これらのことを心がけてみてください。

    在学中に障害者となった学生の皆さんへ

    復学や学生生活の継続にむけて

    「怪我や病気のために入院/休学したけど、心身に障害が残った。退院/復学にむけて何をどう進めていけばいいだろうか?」
    「今までと同じような学生生活が送れるだろうか?」
    「学業もだけど、通学や一人暮らしはどうしよう?」
    在学中に障害者となった学生の方やそのご家族のなかには、突然の状況の変化で、今後の生活について様々な不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

    ゆにでは、障害のある学生の生活や修学を支援する介助者を自宅や大学に派遣したり、大学において必要な介助やサポートが受けられるように各種調整をしたりといった活動を行っています。
    2011年の設立以来、多くの障害のある学生と関わってまいりましたが、そのなかには、在学中に障害者となった後、介助者(ヘルパー)等を活用しながら大学で学び、自立した生活を送るようになった方もいらっしゃいます。そうした経験を踏まえ、本法人では、在学中に障害者となった方が学生生活を継続し、それぞれの「やりたいこと」を実現できるよう、サポートしています。

    大学への復学、学生生活の継続を目指すうえで必要となる取り組みとしては、通学方法の検討、心身の状況に応じた修学環境の調整、一人暮らしのための物件探し、自宅や大学での介助者の確保、困ったときに相談したり悩みを打ち明けたりできる仲間づくり等、お一人お一人の状況により様々なことが考えられます。多方面からの情報収集、大学その他の関係者との相談・調整が必要になることもあります。まずは、電話やメール、対面で個別に現在の状況や今後にむけたご希望等を詳しくお伺いし、復学や学生生活の継続にむけて、今後何をどのように進めていくかを一緒に考えるとともに、そのなかで本法人として具体的にどういったことが可能かを検討させていただきます。

    「正直、大学に通い続けるかどうか迷っている」、「復学するとしてももう少し先だが、情報収集はしておきたい」ということでもかまいません。どうぞお気軽にご連絡ください。

    相談のご予約・お問い合わせ先

    NPO法人ゆに 事務局
    TEL: 075-468-1633
    FAX: 075-468-1666
    EMAIL: info@unikyoto.com
    お問い合わせフォーム

    IPtalkのサブ入力ウィンドの仕様

    先日の情報保障中に不具合かなと思ったので情報共有。
    IPtalkをつかった連携入力の最中に、サブ入力ウィンドの下段での入力が
    変換が確定されるまで、パートナー(チーム)のモニターに表示されない。

    何が原因かと思って色々調べましたが、
    結局のところ、IPtalk9t64以降のバージョンの仕様だそうです。
    サブ入力ウィンドの説明にも最後の部分に書いてありました。
    今のところ63以前のバージョンを使うしか対応方法はなさそうです。

    iptalk 9t64g 仕様について
    (iptalkサブ入力ウィンドウ下段問題-Captioners-Tips

    最近mekikuでの入力が多かったので気づきませんでしたが、
    サブ入力ウィンドを多用しているとハマってしまい、
    自分では気づきにくいでご注意ください。

    第12回PEPNet-Japanシンポジウムに参加しました

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    こんにちは。事務局の阿部です。
    2016年9月8日(木)、9日(金)に行われた
    日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク
    PEPNet-Japan主催の
    第12回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウムに参加させていただきました。

    私たちは今回、
    1日目の「聴覚障害学生支援に関する実践事例コンテスト2016」において、
    パネルを使った発表をさせていただきました。
    奨励賞もいただきました。
    ありがとうございます。

    当日は多くの方にブースに来ていただくことができました!
    同時に、各大学がさまざまな取り組みを発表していて、
    どれもとても興味深く見せていただきました。
    (最新機器を使った取り組みが特に目立っていました)

    今回のゆにの発表は、
    情報保障がどの大学でも浸透してきたいま、
    「情報」を「保障する」という点に着目して、
    「ほんとうに質の高い情報を提供するにはどうすればよいか」という内容でした。

    パネルにもあるとおり、私たちは、
    文字が最終的に利用者に「伝わる」ということが、
    「情報を保障する」ことであると考えています。

    今までさまざまな大学と協力しながら障がい学生支援を行い、
    高校への遠隔情報保障も積極的に行っています。
    いつでもご相談ください。

    情報保障の取り組みが新聞に掲載されました!


    京都新聞電子版はこちらからお読みいただけます。

    高校等での情報保障の取り組みについて本日の京都新聞に記事を掲載して頂きました!小中高での遠隔情報保障も広まりつつありますが、さらに広く使って頂けるように「障がいがあっても学びたいことが学べる」ように、頑張ります!

    Posted by NPO法人 ゆに on Sunday, November 15, 2015