文字情報保障 ~すべての人が参加できる場づくり~

ゆには、教育機関の授業や面接試験をはじめとして、あらゆる場を障害者を含むすべての人々が参加できるにするため、音声情報を文字にして伝える「文字情報保障」を提供しています。
障害者差別解消法に基づく合理的配慮の一つとして、また多様な人々が参加しやすい企画づくり(ダイバーシティの推進、ユニバーサルデザイン化)のツールとして、多くの方々にご活用いただいております。

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文字情報保障とは

講義・講演や発言、アナウンス、質疑応答、会話等の音声情報を文字(字幕)にして提示することで、聴覚障害者等音声での情報の取得が難しい方がその場に参加できるようにするものです。「文字通訳」や「ノートテイク」、「要約筆記」と呼ばれることもあります。

ゆにでは、企画の形式や内容、実施場所等に応じて主に以下の2つの方法で文字情報保障を実施しています。

現場での文字情報保障

入力者が、教室やイベント会場等、文字情報保障を実施する現場に出向いて実施する方法です。
現場では、入力者用のパソコン数台と、ユーザー用の端末を設置し、それらをLANで接続します。
複数の入力者が、文字情報保障専用アプリケーションを用いて音声情報を文字で入力します。
ユーザーは、入力された文字情報をユーザー用の端末で確認することができます(会場スクリーン等への投影も可能)。

遠隔文字情報保障

入力者が現場に出向かずに文字情報保障を実施する方法です。ユーザーと入力者は、ウェブ上で動作する専用システムに接続します。
ユーザー側のマイクで収録した音声情報を、インターネットを介して入力者に送ります。複数の入力者がその音声を聴きながら、専用システムに文字で入力します。
オンライン企画の場合は、入力者もそのオンライン企画に参加して、ウェブ会議システム等で送られてくる音声を聴きながら、専用システムに文字で入力します。
ユーザーは、入力された文字情報をウェブ上で見ることができます(オンライン企画本体の画面に字幕として表示することも可能)。画面イメージなどはこちらを御覧ください

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文字情報保障導入のメリット

文字情報保障は聴覚障害者等への「合理的配慮」としてとても重要な取り組みです。それだけにとどまらず、企画主催者やすべての参加者にとってのメリットもあります。

参加者の幅の拡大(ダイバーシティの推進、ユニバーサルデザイン化)

聴覚障害者だけでなく、日本語を母語としない方、視覚からの方が情報を得やすい方等、音声での情報取得に困難のある多くの方が参加しやすくなります。多様な人々の参加が可能になることで、その場がより充実したものとなることが期待できます。

企画そのものの質の向上

文字情報保障の実施に際しては、資料の事前提供、発言の際は指示語を避け早口になりすぎないようにするといったご協力をお願いすることになります。また特に双方向型の企画では達成すべきゴールを確認した上で適切な情報保障の方法を検討し実施します。これらにより、質の高い情報保障が実施できるだけでなく、結果として、企画のねらいが明確化され、誰にとってもわかりやすい・参加しやすい企画となることが期待できます。

参加者満足度の向上

文字情報保障は音声での情報取得に困難のない方にも好評です。聞き取りにくかったり聞くだけではわかりにくかったりする部分を目で見て確認できる他、長時間音声を聞き続ける負担を軽減することにもつながります。

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ゆにの文字情報保障の特徴

障害学生支援のための学術的文字情報保障に対応

公的な要約筆記派遣制度での対応が難しい、障害学生の授業への支援を中心に対応しています。スタッフは現役学生ノート・PCテイカーや大学でのノート・PCテイク経験者が多く在籍しています。学会やシンポジウムへの文字による参加保障をお手伝いします。

遠隔、対面、ハイブリッド情報保障に対応

2014年からインターネットを利用した遠隔文字情報保障に取り組んできました。従来から行っている対面でのノート・PCテイクに加え、オンライン授業やオンライン/対面ハイブリッドイベントなどにも年間1,000時間以上対応しています。

学生ノートテイカーのスキルアップ・スキル維持への取り組み

聴覚障害学生の卒業等でノート・PCテイクのスキルが維持できないという学生も、ゆにの文字情報保障にスタッフとして関わることで、多くの仲間からスキルを学び、維持できます。同時に大学間での情報保障リソースの偏在にも対処しています。

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ご利用のながれ

  1. まずはWeb窓口またはメール・電話等でお見積をご依頼ください。その際、日時、場所/実施形式、企画のテーマや内容(決まっている範囲で結構です)等をお知らせください。すでに実施要項やプログラムのようなものがある場合はあわせてお送りください。
  2. 本法人内にて調整し、お引き受け可能な場合は費用のお見積をさせていただきます。
  3. お見積条件に問題がなければ正式なご依頼としてお受けし、必要があれば契約書等を取り交わします。
  4. 文字情報保障準備のため、当日の資料等を、準備ができたものから順次お送りいただきます。必要に応じて事前の打ち合わせ・リハーサルを行います。
  5. 本番では本法人の情報保障スタッフが文字情報保障を行います。
  6. 本番終了後、費用の請求をいたします。

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文字情報保障に関するQ&A

聴覚障害者の参加の有無がわかりませんが、文字情報保障を依頼することは可能ですか?

もちろん可能です。
企画に予め文字情報保障を導入しておくことは多様な人々の参加をしやすくする取り組みとして推奨されます。

Zoom、Microsoft Teams、WebEx、Google Meet等で実施するオンライン企画で文字情報保障を実施することは可能ですか?

可能です。
情報保障スタッフが企画をリアルタイムで「視聴」できれば、基本的にどのWeb会議システムであっても対応可能です。
詳しくは「オンライン講義での遠隔文字情報保障の方法(ZoomとcaptiOnlineの事例)」をご覧ください。

オンラインとオフライン(対面)を併用したハイブリッド企画で文字情報保障を実施することは可能ですか?

基本的には可能です。但し事前に十分な調整が必要です。

京都から離れているのですが、文字情報保障を依頼できますか?

遠隔文字情報保障については、安定したインターネット接続さえ可能であればどこからでもご依頼いただけます。
現場での文字情報保障については、京都市の本法人事務所からの交通費等をご負担いただく必要があるため、場合によっては遠隔文字情報保障のご提案や、実施場所最寄りの別の団体等のご案内をすることがあります。

現場での文字情報保障と遠隔文字情報保障はどう違うのですか?予算の都合で選択すればよいということですか?

それぞれにメリット・デメリットがあります。現場での対応が可能であれば、通信環境や機器にトラブルがあっても情報保障を継続することができます。複数名が発言される場合でも、音響設備はそれほど複雑にはなりません。遠隔の場合は、時間さえ合えば人員の調整がしやすく、内容に応じた人選がしやすくなり、情報保障の精度向上が期待できます。ただし、通信トラブルや音響トラブルによる問題の可能性は現地対応の場合よりも大きくなります。また、現地と遠隔の人員を組み合わせての対応も可能です。イベントの形態や目的に応じて、最適な方法をご提案いたします。

音声自動認識による文字情報保障とゆにの文字情報保障はどう違うのですか?最近は音声自動認識の精度が上がっているようですが、なぜわざわざ人が入力するのですか?

音声認識の精度は日進月歩で向上していますが、特に重要な情報をリアルタイムに取得し、文字を使って聴覚障害者がその場に参加するためには、人による入力が向いています。音声認識を活用する場合には、認識された音声が正しいか発話者が確認すること、誤っている場合には修正することなど、参加のための工夫が必要です。

聴覚障害者です。個人で派遣を依頼することは可能ですか?

もちろん可能です。
なお、個人でのご依頼の場合、自治体の要約筆記派遣をご利用いただく方が費用のご負担を抑えられる場合もあります。詳しくはお住まいの自治体の障害者福祉担当窓口にお問い合わせください。

聴覚障害者が働いている会社で、障害者介助等助成金(要約筆記等担当者の委嘱助成金)を利用して文字情報保障を依頼することは可能ですか?

可能です。詳細はお問い合わせください。

文字情報保障の実施にあたって、企画主催者・登壇者側ではどのような準備や対応が必要ですか?

実施形態等により異なるためご依頼時に個別にご案内しますが、通常は以下のようなことをお願いしています。

  • 資料(台本、原稿、配布資料、投影資料、発言メモ等)の事前提供
  • →音声外国語の通訳同様、正確な文字情報保障には担当スタッフの事前準備(予習)が必要です。

  • ビデオを使用される場合、その事前提供
  • →特にビデオは音声情報の密度が高い場合が多く、その場での文字化が難しいため、あらかじめ文字に起こす作業を行います。

  • 進行上の配慮やルールの周知徹底(必ずまず名乗ってから一人ずつ発言する、文字情報が表示されるまでのタイムラグの考慮等)

→特に双方向型企画の場合は主催者・登壇者の方のみならず参加者の方のご協力も必要です。

主催者側で準備が必要な機材等はありますか?

オンライン企画の場合、特に追加でご準備いただく必要はない場合が多いです。但し登壇者が1箇所に集まってオンライン配信する企画等、実施環境によっては追加の機材等が必要になることがあります。
対面の企画で、スタッフが現場に伺って文字情報保障する場合、通常必要な機材は本法人より持参しています。なお、文字情報保障を実施するための机やいす、電源コンセントのご準備をお願いしています。
対面の企画をスタッフが現場に伺わずに遠隔で文字情報保障する場合、安定したインターネット接続環境、情報保障者に音声を配信するための機材、文字情報保障を希望される方用の表示用端末等をご準備いただくことが必要になります(集音のためのマイクや文字表示が可能なタブレット端末等)。詳細は実施形態に合わせてご案内します。

オンライン企画を実施する際、文字情報保障の利用者に準備をお願いする機材等はありますか?

必須ではありませんが、企画本体に参加するための端末とは別に文字情報保障を閲覧するための端末(パソコンやタブレット端末等)をご準備いただくと見やすくなることがあります。詳細はご依頼時にご案内します。

遠隔文字情報保障を利用したいのですが、必要な機材が手元にありません。レンタルは可能ですか?

個別に調整いたしますので、ご相談ください。

グループワークや参加型の演習にも対応可能ですか?

基本的には可能です。
なお、効果的な情報保障を実現するには事前の十分な打ち合わせと主催者・登壇者・参加者の皆様のご協力が必要です。また、実施される企画の形態によっては、遠隔での文字情報保障での対応が難しく、実地での対応が必要になることがあります。

高度専門的な内容の大学院の授業、学会や研究会等にも対応してもらえますか?

可能な限り対応いたします。まずはご相談ください。

日本語以外の言語にも対応可能ですか?

原則として日本語にのみ対応しておりますが、小・中・高・大学の英語の授業等、個別の調整により日本語以外の言語にも対応できることがありますので、一度ご相談ください。

企画の内容を文字で記録として残すことや、、文字化してホームページに掲載したり出版したりするために、文字情報保障のログを企画終了後に提供してもらうことはできますか?

原則としてできません。文字情報保障は「その場に参加すること」を目的として即時的に文字化するもの(=同時通訳)であり、いわゆる内容の「記録」とは性質が異なるためです。
文字での記録が必要な場合は、別途作成いただきますようお願いいたします。
なお、本法人にて文字記録の作成をお受けすることも可能です。但し、本法人でお受けする場合であっても、企画の録音を元に文字記録を作成することになるため、文字情報保障とは別に文字起こし・字幕作成のご依頼としてお受けすることになります。

オンデマンド配信用の動画に字幕もしくはそれに準ずる文字情報保障をつけたいのですが、依頼できますか?

著作権法において認められる範囲内で、簡易的な字幕の挿入、もしくは動画の上映にあわせて閲覧できる文字起こしデータの作成であれば対応可能です。詳細はお問い合わせください。
*動画の長さや内容にもよりますが、作業に1週間以上を要します。お早めにご相談ください。

文字情報保障をつけてリアルタイム型で実施した企画を、後日オンデマンド配信する際にも文字情報保障をつけることはできますか?

可能です。詳細はお問い合わせください。

遠隔での文字情報保障を依頼したいのですが、技術的なことがよくわかりません。大丈夫でしょうか?

必要な準備や設定等については適宜ご案内・お手伝いしますので、ご安心ください。

はじめて遠隔文字情報保障を利用するので、最初の機器の設定等をてつだってもらえますか?

電話等での情報提供の他、京都周辺であれば必要に応じてスタッフが現地にお伺いして設定等を行うことも可能です。なおスタッフの出張を伴う場合は別途費用を申し受けます。

手話通訳もあわせて依頼できますか?

申し訳有りません、ゆにでは現在手話通訳を行っておりません。
なお、ゆにの文字情報保障と他社様の手話通訳を併用いただくことは可能です。なお、手話・文字通訳はどちらかがあれば良いというものではありません。参加される方のニーズに合わせてご準備ください。詳細はお問い合わせください。

企画中のイベントに文字情報保障を導入するかどうかまだわからないのですが、誰もが参加できるようにするためにどのような体制で運営するか考えたいと思っています。相談に乗ってもらえますか?

お気軽にご相談ください。文字情報保障以外の取り組みも含めて、状況に応じてご提案・情報提供をさせていただきます。

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ご依頼・お問い合わせ先

NPO法人ゆに 事務局
Web窓口
Email: info@unikyoto.com
TEL: 075-468-1633
FAX: 075-468-1666

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