ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業研修生受け入れ

このたび、「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」第19期研修生のラクシミ・ネパールさん(ネパール出身、女性、全盲)と、クリシェール・クナル・シャーマさん(フィジー出身、男性、全盲)の2名が、2月26日~3月3日、障害学生支援をテーマにゆにで研修されました。研修の様子はゆにのFacebookでお知らせしていましたが、こちらでも改めてご紹介します。
*「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」の詳細や研修生のプロフィールはこちらをご覧ください
ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業
http://www.normanet.ne.jp/~duskin/index.html

2月26日、研修初日

初日は、日本の障害学生支援の概況とゆにの役割、法人設立の経緯等についての講義を実施しました。夕食は事務所で、鶏肉と野菜中心のお鍋で歓迎会。3日前がラクシミさんの誕生日だったということで、皆でお祝いしました。

2月27日、研修2日目

この日は、ゆにが実施している主要事業について、体験を交えて研修していただきました。午前は、訪問介護(重度訪問介護、居宅介護)について、嚥下食を体験したり、靴下や上着を着る介助を体験したりしながら研修。午後は、聴覚障害者への遠隔情報保障について、一人が情報保障者役、もう一人が聴覚障害者役となって、専用システムを実際に操作して簡単な文字通訳にチャレンジしながら学んでいただきました。特に遠隔情報保障については二人とも興味津々で、技術的なことから教育機関の情報保障の実施体制にいたるまで、熱心に質問しながら理解を深めていました。
夕食は高槻に出向き、高校教諭の山本宗平さんと会食しました。おいしいイタリアンをいただきながら、視覚障害者が教師として働く意味や、各国のインクルーシブ教育事情などについて話が大変盛り上がり、楽しく有意義なひと時を過ごしました。

2月28日、研修3日目

午前は京都ライトハウスを見学し、京都周辺の視覚障害者福祉事情や京都ライトハウスの取り組みについて学びました。午後は、京都府立盲学校の資料室を見学し、歴史的に貴重な所蔵品の数々を触らせていただきながら、文字の読み書きの指導や職業教育など、日本の視覚障害教育の歴史を学びました。
この日盲学校で見学した資料の数々は、3月9日、国の文化審議会の答申を受けて、「京都盲唖院関係資料」として、国の重要文化財(歴史資料)に指定されることとなりました。このような貴重な資料に触れて学んだことは、一生の思い出になることでしょう。
夕食は、スポーツが大好きな若い視覚障害当事者二人と会食しました。ブラインドサッカー、ゴールボール、サウンドテーブルテニス、陸上競技……。それぞれの競技経験や各国の視覚障害者スポーツ事情などについて話が盛り上がり、笑いっぱなしの楽しい2時間半でした。

3月1日、研修4日目

この日は京都精華大学を訪問し、職員の方から、学内での障害学生支援の取り組みや、大学間、外部機関との連携についてお話を伺いました。また、スキャナーや点字プリンターなどの支援機器も見せていただき、実際に紙資料をスキャンする体験もさせていただきました。大学が、あるいは障害学生がどういった場面で学外機関・団体を活用しているかを学んでいただき、障害学生支援における教育機関と関連機関・団体の連携についての理解を深めていただきました。

3月2日、研修5日目

午前は事務所にて、法人運営についての講義を実施しました。日本のNPO制度や、本法人の事業運営の現状・課題等について学んでいただきました。
午後は立命館大学でのワークショップに参加しました。この国際ワークショップ「障害学生支援と情報アクセシビリティ」は、立命館大学人間科学研究所IRISプロジェクトの主催で、今回の私たちの研修のために、特別に企画・実施してくださったものです。ワークショップは三部構成で行われました。
第一部:本の電子化とアクセシビリティについてのIRISによるワークショップ
第二部:図書館サービス課による立命館大学図書館の障害者に対するテキストデータ支援の説明
そのあと、第三部として、立命館大学障害学生支援室にて、研修生お二人と立命館大学障害学生、サポートスタッフの方々との交流会を開催していただきました。大学内での本の電子化、支援体制などの取り組みを知ることができ、さまざまな障害のある学生やそのサポートスタッフの方たちとお話することができて、とても有意義な時間になりました。

3月3日、研修最終日

最終日は、学生らとの交流座談会「海外とつながろう」を実施しました。小学生から大人の方まで、また遠くは兵庫県西部や三重県からもお越しいただき、総勢15名ほどの会となりました。交流座談会ではまず、研修生からそれぞれの国の紹介や障害学生支援の状況、自身の活動や帰国後の計画等について30分ずつ(通訳を含む)お話いただきました。その後に実施した参加者とのフリートークでは、研修生が感じている日本の印象、地方に暮らす障害者を取り巻く状況等について、終始和やかな雰囲気で話が進みました。閉会後には飲食店に場所を移して、懇親会兼送別会を実施。こちらでも、視覚障害者の情報アクセス事情や、それぞれの国の生活・文化についての話題で盛り上がり、1週間の研修を締めくくりました。この日は、これまでゆにとは関わりのなかった方もたくさん来てくださり、研修生も私たちスタッフも、新たな繋がりができた一日でした。

研修を終えて

今回の研修の実施に当たり、大変多くの方々にご協力いただきました。1週間研修生とともに過ごすなかで、改めて障害学生支援が多方面の多くの方々の力と、その連携によって支えられていることを実感しました。研修生にとっても学ぶことは多くあったと思いますが、私自身も、1週間の「障害学生支援基礎研修」を受講したような気分です。障害者支援の現場にいると、目先の課題解決や、その「特効薬」としての支援技術につい目を向けがちのように思います。もちろんそれらも大切ですが、一方で、どれほどすぐれた専門家でも、すべての課題に対して「特効薬」を常に持ち合わせているわけではありません。そうした意味でも、取り組むべき課題を適切に見抜き、その解決にむけて行動しようとするとき、多くの「つながり」を持っておくことが大切だということを、この1週間で改めて学びました。
最後に、今回研修に来てくださいましたラクシミさんとクリッシュさん、研修の機会を与えてくださいました公益財団法人ダスキン愛の輪基金様、公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会様、そして本法人での研修にかかわってくださったすべての皆様に、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
写真はfacebookにあります。

(NPO法人ゆに 事務局 安田真之)

交流座談会「海外とつながろう」 実施について

このたび、「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」第19期研修生としてネパールとフィジーより来日中の2名の研修生(いずれも全盲)が、2月26日~3月3日の期間、障害学生支援をテーマに、本法人で研修することとなりました。
その一環として、京都周辺の障害当事者の方、障害学生支援をはじめとする障害分野にかかわる方と研修生が、今後のそれぞれの活動において互いに生かすことのできる「つながり」をつくる機会を持ちたく、交流座談会を企画しました。
当日、研修生には、障害学生支援をはじめとする母国の障害分野の取り組みの現状、自身の母国での活動、日本で学んだことや経験したこと、帰国後の活動計画等について語っていただきます。その後、研修生と参加者でお茶を飲みながら自由に語り合う座談会を行います。
研修生からだけでなく、参加者の皆様からも、日常生活の様子、教育、就労、スポーツ、芸術等の各分野の体験や現状等を伝えていただき、つながりを深めていただければと願っています。
障害当事者の方、障害学生支援をはじめとする障害分野の活動にかかわっている方、その他興味・関心のある方、ぜひご参集ください。
*「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」については、以下のホームページをご覧ください。
http://www.normanet.ne.jp/~duskin/

日時

2018年3月3日(土)
交流座談会:14:00~16:30(受付13:30~)
懇親会:17:00~19:00

場所

交流座談会:京都市北青少年活動センター 多目的ホール
〒603-8165 京都市北区紫野西御所田町56(北区総合庁舎西庁舎3階)
http://ys-kyoto.org/kita/access/
交通アクセス:地下鉄烏丸線北大路駅より徒歩約10分、
京都市バス「北大路新町」または「北大路堀川」バス停より徒歩約5分
懇親会:交流座談会会場最寄りの飲食店を予定(参加申込の方に個別にお知らせします)

プログラム

13:30 受付開始
14:00 開会、趣旨説明、参加者の自己紹介
14:15 話題提供①:ラクシミ・ネパール(ネパール)
14:45 話題提供②:クリシェール・クナル・シャーマ(フィジー)
15:15 休憩
15:30 座談会
16:30 閉会
17:00 懇親会開会
19:00 懇親会閉会
*適宜日本語・英語の通訳を行います
司会:安田 真之(ヤスダ マサユキ)

参加費

交流座談会:無料
懇親会:3,000円程度

参加申込

2月28日(水)までに、本法人事務局までメールでお申し込みください。
メールには、
(1)氏名(フリガナ)
(2)所属
(3)当日の緊急連絡先
(4)研修生に聞いてみたいこと
(5)懇親会の参加・不参加
(6)参加に際して必要なサポート(情報保障、会場までの誘導等)をご記入ください。

参加申込・お問い合わせ先

主催者:NPO法人ゆに 事務局
〒603-8354 京都市北区等持院西町60-10
Email:info@unikyoto.com
TEL:075-468-1633
FAX:075-468-1666

新入社員ごあいさつ&新歓企画のお知らせ

 

<新入社員ごあいさつ>
はじめまして!
4月からゆにの職員として働かせていただく阿部と申します。
大学で障がい学生支援をしていたことをきっかけに、
ゆにで学生スタッフとして活動していました。
これからは障がいのある学生さんの学びをサポートすることを中心に活動していきますので、
サポーターさんも利用者さんも、またはそれに興味がある方も、
困っていることや聞きたいことがあればぜひご相談ください!

〈新歓企画が変更になりました〉
新歓企画として”タケノコナイト”をしようと思います。
障がいのある人、ない人、
ボランティアやヘルパー活動に興味のある人、
職員が心をこめて作った”タケノコごはん”を食べながら
楽しくお話しませんか?

【日時】:2015年5月29日(金) 17時~20時
【場所】:NPO法人 ゆに 事務所  (〒603-8354 京都府京都市北区等持院西町60番地10)
【参加費】無料

飲み物はこちらで用意します!

持ち寄り大歓迎です。

お問い合わせ:info@unikyoto.com 担当:阿部

ゆに説明会のお知らせ【日時確定】

車いす講座写真

中学校での車いす講座

この度は、ゆにの活動に関心を持って頂き、ありがとうございます。ようやく、本格的な春がやってきた気がしています。ここで、春第一弾の企画です。”NPO法人ゆに”では、
学生向けにスタッフ説明会を5月9日(金)と12日(月)の両日に説明会を行います。
※両日とも内容は同じです。

日時・場所

  • 5月 9日(金)16:20〜17:50立命館大学衣笠キャンパス 以学館39号室
  • 5月12日(月)16:20〜17:50立命館大学衣笠キャンパス 以学館38号室

両日ともお申し込みは、下記フォームからお願いいたします。
興味のある方はこちらからご連絡をお願いいたします。

あなたの学生生活、青春をゆにで過ごしませんか?皆さんの”学生力”が必要です。同世代との関わりも多いですし、思わぬ出会いがあるかも?!♪「そこにいる、あなた、一歩踏み込みませんか?」。分からないことや困ったことがあっても、抱え込まずに相談できる環境なので、安心です。私たちと一緒に障がい学生のサポートを始めませんか?

当日プログラム(予定)

  • “NPO法人ゆに”とは?
  • 障がい学生の現状
  • 私たちが行なっているサポート
  • みんなでサポート体験!

充実したプログラムを用意しています。皆さんに体験して頂き、「サポーターって、このようなことをやっているのだな」と感じてもらえると思います。楽しみながら、体験できるので、皆さんの持っているイメージが変わること、間違いない!学生の皆さん、ゆにの説明会へ集まれ!

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